残酷な言葉

自分でも過去をばかり振り返る自分に嫌気が差してきた。
疲れた。
過去をばかり振り返るのは、夫を愛していたからだ。
愛していたから裏切られ感が根強くて振り切れないでいるのだ。
夫とは親子ほど歳が離れていたから、わたしは夫に対して夫以上の感情を持っていた。
言葉を弄することが許されるなら、夫婦というより師と弟子という関係に近かった。
これは誰にもわからないことです。わたしと夫にしかわからないことです。

でももう疲れた。思い出したおして疲れた。
冷静に考えてみると、わたしという人間は結局モラルではどうにもならない人間ということです。
人間としてこうしたほうがいいというモラルよりも、
損得や、この疲れというやつがわたしを動かしてきたように思う。
わたしは本当に安っぽい人間ですよ。俗物です。

でも、その俗物で一杯一杯だった。生まれつきの本体がいやしいから、それでも精一杯高尚に生きた。
こんな女と結婚した夫も被害者なんでしょう。
こんな親子ほど歳の離れた人と結婚するクレイジーな女は、めったにいませんよ。
自分に正直な女だったから周囲の反対を押し切って結婚し、
自分に正直な女だったから価値観の違う夫を捨てた。そこにはモラルなんて初めからない。
わたしをモラルで縛ろうとしても土台無理な話だった。
親子ほど歳の離れた人と結婚する女の結末は、こういうものかもしれません。

どういった過程・事情があるにせよ、人生のうちでウエディングドレスを二度着ることができたわたしは
幸せ者といえるでしょう。
でも「羨ましい」なんて言葉は聞きたくない。
わたしと同程度の泥をかぶる覚悟があるのなら、わたしが得た幸福くらいは得られるからだ。
わたしはいつだって地面を這いずって生きてきた。恥も外聞もない生き方をしたきた。
フリーランスになれたのも、わたしがそれだけの平身低頭の生活をしてきたからだ。
他人に見下されるばかりで、他人を見下したことなんてない。
そんなわたしを助けてあげたいとみんなが思ってくれたから、どうにかなることができた。
日頃から偉そうなことばかり言っている人に「羨ましい」なんて言われたくない。

今月でお腹の子は四ヶ月に入ります(*^-^*)
お腹はかなり目立ってきましたよ☆
四ヶ月になると臍の緒ができる頃なんですよね。
臍の緒ができると胎児はだんだん安定していきます。
ジングルマザーだと思うと、いっそうお腹の子がいとおしく感じられるんですよね。
戸籍に「私生児」と記載されることになるから、『ああ、わたしだけの子なんだぁ〜。
しっかり食べさせていかなきゃなぁ』って。
実際はパパとの競歩になるから完全なシングルマザーではないんですけれどね。

弱いわたし 羊水のように くるまって 獅子座の頃 君は生まれる